前作でオーバードライブ・ディストーション兼ギターアンプというわけの分からない物を作ったけど、
今回はハーフラックサイズのギターアンプヘッドを作ってみたよ!
コンセプトはこんな感じ。
・ 19インチもしくはハーフラックに入る形のギターアンプヘッド
・ キャビネットにつなげられるようにラインアウト装備
・ オーディオスピーカーにつなげられるようにスピーカー端子装備
・ 単体でも音が出るようにスピーカー内蔵
主な目的はオーディオ用スピーカーをあれこれつないで試せるようにって話なんだけど、
どうせならキャビネットにもつなげられるようにして、
ついでにハーフラックサイズにしておけばマウントもできるし、
普通のアンプヘッドみたいにオーディオ用スピーカーやキャビネットの上に置いて使う事もできる。
構想練ってる時はワクワクしちゃったよ。
少年の夢だね!少年じゃないけどさ・・・。
例によってまともな回路図じゃなくて実体配線図というからくがき配線図。
素人の俺にはこれくらいがお似合いだからいいんだよ。
回路は前作とほとんど同じ。
前は追加追加で書いていったからグチャグチャになったんで、
ちょっと書き直したらスッキリしたね。
低音が不満だったから少し定数を変更してる。
あと、前よりもでかい音出したいから今回は初めから9Vでテストしながら作ったよ。
■ オペアンプについて
半導体製品ってバラつきあるって聞くけど、今回使ったLM386N-1が前作とだいぶ違うんだよね。
まず、同じ電圧でも音がでかい。
前は12Vでもシンプルな回路の状態でそんなに最大音量でかくなかったから、
今回もそう思ってボリューム付ける前(最大音量)に音出してみたらちょっとびっくりするくらい音でかかったんだよね。
ギターアンプとしては小さめだけど、音量は不満だったから丁度良かったよ。
次に発熱で、前作は12Vかけると触れられないほど熱くなったんだけど、
今回は12Vでも熱いけどずっと触れる程度の発熱。
長い期間使うほど熱くなるとは思えないけど、9Vにしてみたらそんなに熱くないから念の為9Vに決定。
■ 歪み部分
とにかく低音が出るようにと47μ〜220μFを試したんだけど、
ここで低音ばっかり増幅するとトーンコントロール回路で高音出しにくくなるから、
やっぱりバランスよく10μFで前と同じにしておいた。
あれこれ試すならソケットつける方がいいね。
ここの可変抵抗は1kΩとしてるけど、500Ωくらいでもいいかもしれない。
■ トーンコントロール回路
見ての通り適当なんだけど、220μFのラインと、47μFのライン2つに分けて実装。
ぶっちゃけると1つでいいんだけどね。
何となく見た目を考えてBass・Trebleの2トーンにしてみた。
ここも220を470にすれば低音よりになるし、
47を10にすれば高音も出やすくなる。
どっちも結局は低音カットしてるだけなんだけどね。
つなぐスピーカーによっても変わるから、下で各スピーカーの感想書いてるから参考にして欲しい。
結線は前作と違うから注意ね。
前作は1トーンで反時計回りに回せば低音、時計回りに回せば高音という感じにしてたけど、
今回は220(Bass)の方は時計回りで抵抗0(電流が流れ、低域が出る)
47(Treble)の方は時計回りで抵抗MAX(電流が流れず、低域を止める。逆に言えば高音だけ出る)
0.1とかにすればもっと高音が出るように思うけど、
実際には10もあれば十分で、2個の可変抵抗のバランスから47が可変量が丁度いいくらいだったね。
この辺は好みだから色々試してみてよ。
あと、Bass用の上に付けた抵抗が肝。
抵抗が無いと、可変抵抗を開けた時にこっちに電流が流れすぎて低音が出すぎるのと、
音量が小さくなるのを防いでる。
ここは5Ωより3Ωの方がだいぶ良くて、
たったそれだけの違いでも影響が大きい。
ただ!これは作る際の電子部品で変わってしまうから、
いくつも試してとしか言えないよ。
実際には3Ωの抵抗って持ってなかったから10Ω3本の並列抵抗にしてるから正確には3.33・・・Ωだね。
■ 出力部分のコンデンサー
今回は前より大きなスピーカーをつなぐ事になるから、
初めから広い音域でも音が出るように220μFにしておいた。
トーンコントロール回路との組み合わせで音が変わるから、
220じゃなくてもいいけど、先にここは決めておく方が音作りしやすいね。
■ ボリューム辺り
今回はボリューム最小できっちり音止めたいから前とはちょっと違うつなぎ方にして、抵抗を追加。
■ スピーカーと出力と電源スイッチ
スピーカーとラインアウトはオンオフじゃなくて切替スイッチを出力ラインに入れればいいね。
電源のオンオフは電源ラインのプラスに入れるだけ。
両方回路図には書いてないけど簡単だから割愛でいいよね。
回路が出来た時点でとりあえず何か箱に入れて音出してみようと思って、
前より大きくて良さそうな箱探してたら、
パソコン用電源ユニットのケースが丁度良さそうだから試しに入れてみたら、
これすごく音いいね!
丁度いいくらいに穴も開いてて、低音から高音まですごくバランスよく出てる。
ラックマウントにしなければこれでいいくらいだよ。
これくらいの厚みなら鉄板でも加工しやすいしね。
試しの音出しだからそれは置いといて、やっぱり木で作る事に。
今回は内部空間サイズと箱サイズがそれなりにあるから、それ自体で低音に期待できるし、
足りなければ余ってる鉄板を中に貼り付けて低音を増す作戦でスタート。
一応忘れないようにハーフラックのサイズをメモ。
横 240mm
高さ88.9mm(2U)
実際にはもうちょっとあるけど、余裕を持って入るようにこのサイズ、もしくはそれ以下。
スピーカーは7cmを寝かすから高さは1Uで入るんだけど、
それ以上のスピーカーにも交換できるように2Uで製作。
奥行きは規定が無いんだけど、極端に短いとラックにマウントした時に接続しにくくなるから約18cmほどにした。
ラックマウントの機材は20cm前後の物も多いしね。
それもあって、18cmまでのスピーカーに交換できる事になる。(内部は約20×18cm)
ところで、前作と同じ木で作るんだけど、この木は幅8.8mm×長さという物。
木工品はほとんどこの木で作ってるんだけど、
幅が8.8cmで2Uの高さとほぼ同じサイズだから、横×2本、上×2本、下×2本分切ればいいだけでお手軽。(フロントとリアはベニアで作る)
という事で、ここから天板にスピーカーを取り付ける穴を開ける。
見た目にこだわるなら1枚板の方がいいんだけどね。
底板と横板をネジ止めして、箱はほとんどこれで完成。
フロントとリアパネルは前作同様ベニア板に、ボリュームとかの穴を開けて製作。
あっという間に完成!
前作みたいに無駄に削る作業がないからすぐできたよ。
これで2Uハーフラックサイズ。
スピーカーの上に置いたり、ラックにマウントするとなかなかかっこいい。
肝心の音はと言うと、超いいよ!!!
今回はこの状態で例の音があまり気に入っていない20Wのアンプよりもいいよ!!!
さすがにこれくらい大きくなると音いいぜ・・・。
これで18cmほどのスピーカーつなぐともっといいんだろうなあああぁぁぁ。
とりあえずそれは今回のメインじゃないから、
目的のオーディオ用スピーカーにつないでみる。
・ カーオーディオ用スピーカー
悪くないね。カランカラン言うけどさ。
これなら内臓の方がいいね。
・ ミニコンポに付いてたスピーカー
いいね!
安いミニコンポだけど、さすがにちゃんとしたオーディオメーカーが売ってる物だけあって、
20cmほどのスピーカーだけど音はすごくいいよ。
内蔵よりずっといいね。
今回の回路の相性がいいのか、低音・高音のバランスもいいし歪み具合もいい。
欲を言えばもうちょっと歪む方がいいんだけど、
アンプ直の歪みならメインで使ってるギターアンプよりもいい。
もうちょっとブーストするか、高音よりにすればバッチリ好みに合うかも。
・ ステレオスピーカー
いいね!
昔の普通のオーディオについてた30cmくらいのスピーカーなんだけど、
パワー感があると言うか、ギターの音を録音してオーディオで聴いてるような安定感があるね。
3wayだから高音もバランスよく出てる。
ただここまでくると少し低音が出すぎてるね。
この辺りつなぐならもっと高音よりにしておくべきだね。
でも多分多くの人はこれが最もいい音って言うんじゃないかな。
ハードじゃないロックの歪み控えめの音がハリがあってすごくいい。
・ オーディオ用スピーカー(単品)
音楽聴く時のオーディオシステムで使ってるスピーカー。
メタルやハードロック聴く時のドラムや低音が気持ちいい物。
こっちは2wayでメインスピーカーは30cmくらい。
ただ、思ってた通りギターだと低音ばっかりでダメだね。
せめて裏がギターアンプみたいに抜いてあれば、
もっと高音も出てバランス良かったんだと思うけど、
音楽聴く用に作られてるだけあってギターには向いてないね。
・ 音量について
20cmくらいのスピーカーになると結構音量もあって、
多くの人はこれくらい出れば家で弾く分には気持ちいいくらいじゃないかな。
テレビ見る音量よりはだいぶ大きいよ。
ただ最大音量に余裕が欲しいならもうちょっとブーストする事は考えた方がいいくらいかな。
・ 最後に
そのまま使うならオーディオに「付いてた」くらいのスピーカーが良さそうだね。
改造しても良かったら大きめの物で裏を抜いたり、高音が出るようにすればそっちの方がいいかも。
ただ、低音の質としては大きい物ほどゴーンじゃなくてボーンになってくるから、
ベースには向いてるかもしれないけど、ギターでジャキジャキ鳴らすには回路を見直す方がいいかもね。
もともとここまで低音が出ると思ってなかったから低音設定にしたからねぇ。
とにかく今回も前作同様大満足だよ!
コンデンサーの定数を色々試行錯誤した甲斐があったというものだよ。
メインで使ってるギターは全部メインのエフェクターとかアンプだけど、
サブのギターで使ってるアンプ、これに変えようかと思ってるよ。
こっちは主に夜しか使ってないから、音量的にも丁度いいし、ミニコンポのスピーカーが全く使ってないしね。
ちなみに前作は遊び用ギターで使ってるよ。
それでミニコンポのスピーカーが1個余るわけなんだけど、
これを使って今度は20W〜30Wクラスのまともなアンプ作ろうかと思ってる。
そんなにギターアンプばっかり作ってどうするのって思うかもしれないけど、
誰か来た時に人数分のアンプある方が便利でいいじゃない。
わざわざその為にギターアンプ買うって事だと躊躇するけど、
余ってるスピーカーと箱と電源さえあれば回路は千円もしないしね。
オペアンプはもっと出力のある物をいくつか候補に上げてるんだけど、
LM386の音がいいだけに色々悩むんだよね。
まぁ回路自体はそんなにお金のかかる物じゃないから他の物試してみるよ。
で、箱は木で厚みがあって硬くて重いやつにする!
せっかくだからできる限りいい物にしたいしね。
理想はメインで使ってる35Wのアンプよりいい音にしたい。
家で使うにはちょっと大きいんだよね。
全体の音質や低ノイズなのは市販の物に適わないのは分かってるけど、
好みの音という事なら今回や前回の事から作る方がいいという事が分かったよ。
テストにはすごい時間かけてるけど、まぁそれも楽しみのひとつだよね。
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