ここまででLM386Nを使ってアンプやエフェクターになる回路を作ってきたけど、
まともに使うつもりなら何か箱にいれなくっちゃね。
俺はギターアンプとして使えることを優先して木材で作ったけど、
他にも試した物とかの感想も書くから参考にしてよ。
木の箱で作った物のサンプルサウンドはこちら。
サンプルサウンド(wma)
例によって弾いてる内容はあれだけど、
自作の割にはなかなかいい音になってるでしょ。
中の回路の製作は
LM386Nのページと、続きのオーバードライブ・ディストーションのページを見てよ。
アンプとして使いたいから、どんな素材の箱にするかは結構重要だよね。
回路むき出しのまま色々な箱に入れて音を出して確認してみたよ。
■ ダンボール
手近なところにあったのがダンボールの箱。
とりあえず何でもいいから箱に入れて音を出してみたかったからこれに入れたんだけど、
思ってたよりいいね〜。
なんていうか温かみのあると言うか音が丸いと言うか、
これでもいいんじゃないかと思うくらい良かったね。
ただ、あまりにも弱いから持ち運ぶ事やエフェクターとして使うつもりならさすがに厳しい。
強度気にしないならダンボール結構いいよ。
■ 樹脂
プラスチックの元はスピーカーだった抜け殻に入れてみた。
まぁ案の定というか予想通りのカランカラン言う音だね。
安いスピーカーが樹脂なのは単に安くつくからってだけで、
音としては褒められた物じゃないよね。
■ アルミ缶
初めは持ち運ぶ事を優先してそこそこ強くてコンパクトって事でアルミ缶にしようと思ってたんだよね。
ただ、中に入れて音を出した時に即却下になったね。
薄いとやっぱりダメだね〜。
音だけならまだ樹脂の方がマシだったよ。
エフェクターとして使うなら缶詰とかの小さいサイズの箱が色々考えられるから、
その場合はアルミ缶がおすすめかな。
■ 鉄の箱
これにするつもりは全然無いんだけど、どうなるかだけ試してみたよ。
完全に密封されてる箱じゃないんだけど、それでも音はいいね。
なんていうかいい意味で重い。
これにするつもりがないってのは加工ができないってのが一番の理由。
さすがに気楽に穴開けたり切ったりできるものじゃないしね。
ついでに言うと手頃なサイズの鉄の箱ってのも見つけるの大変だよね。
■ 木
まぁ初めからこれにするつもりだったし、
入れてみてもやっぱりこれがいいね。
安くて軽い木だから音だけなら鉄の箱の方が良かったかな。
箱自体が大きければもっと良くなるかもしれないけど、
そうなると「小さくて持ち運びの楽なアンプ」としての意味がなくなるしね。
じゃあ木で作っていこう。
俺は元々こういう加工が好きで色々な工具持ってるからそれ使ってやるけど、
コツコツやっていく根気があるならノコギリと彫刻刀さえあればできるよ。
安い物ならどちらも1000円以内で買えるしね。
今後もこういうのを作っていく気があるなら持ってる方が便利だし、
他にどんな道具を使うかも書いていくから揃える場合の参考にしてよ。
予定は全然ないけど、一応エフェクターとしても使える事を想定して、
良くあるコンパクトエフェクターと同じような形にするよ。
ただ、スピーカーが上にくるとフットスイッチ踏む時に何かあると困るから横か手前に置こう。
つけたスピーカーが外枠合わせて大体8cm角だから最低でもその分の高さが必要になるね。
まぁその辺は細かく説明する必要もないだろうから、
好みのサイズに木を切って作っていこう。
とりあえず箱型になるように右の写真のようにしてみたよ。
木に結構厚みあるでしょ。
ホントのとこはもっと薄くて硬くて高級な木材にしたかったんだけどね。
中の空洞は4cm×3cm×奥行きって感じなんだけど、
これでも回路が入るところがいいね。
奥側にDCジャックとラインイン・アウト端子をつけるから、
それを取り付けるパネルが右の写真。
厚みがあるとステレオジャックの取り付けができないから、
ここは薄いベニヤ板を使う。
こういう薄いベニヤはダイレクトに電動ドリル入れたりすると割れるから、
手回しのドリルでやってるね。
例えば直径1cmの穴を開ける場合、初めに5ミリくらいのドリルで穴を開けて、
そこから削るようにしてる。
削る時に使うのは丸くて先の尖った鉄ヤスリで、手元にくるほど太くなってるやつね。
これを穴にいれて、キリで穴を開ける様にクルクル回すと綺麗な穴を目的のサイズに開けられる。
1cmのドリルでやってもいいんだけど割れる時あるから俺は大体こうしてるね。
次は上側にボリュームとかのツマミを出すから、その分の穴を開ける。
楽な方法はまず適当なサイズの穴をドリルで開ける。(右の写真)
ここからジグソーと言う刃の小さい電動ノコギリでサイズ通り切り開ける。
そんな安いものじゃないけど、このジグソーって工具は木工するなら絶対にあった方が便利だね。
これのみで穴を開けたり、曲線を切ったりもできるよ。
今回は穴をあけるサイズが小さいから初めにドリルを使った。
右の写真みたいな感じね。
ここはきれいに仕上げる必要はないよ。
薄いベニヤでジャック取り付けパネル作って載せるからね。
このパネルもさっきのステレオジャックみたいに、
5ミリくらいの穴をドリルで開けて鉄ヤスリで削る。
スピーカーを箱の手前に付けるんだけど、
右の写真の部分を丸く4cmほど奥まで削っていく。
今回の作業ではここが一番手間がかかったね。
グラインダーで全部削ってもいいんだけど、
あれって以外に削るのに手間かかるんだよね。
とりあえずこんな感じでやってみたよ。
・ 大雑把にジグソーでカット
・ 残った角を彫刻刀で落とす
・ 一度ばらしてグラインダーで丸く削る
こう書くと簡単そうだけど、1時間くらいはやってたんじゃないかなぁ。
回路を中に入れて、それぞれのジャックを取り付けたら完成!
結構いい感じでしょ。
でもここまで作ってから気が付いたんだけど、
ツマミ部分は箱の高さに合わせたら良かったんだね。
形で言えばBOSSのコンパクトエフェクターみたいな感じ。
それならもう少し小さく作れたよね。
あとフットスイッチが小さいから、
ここも上にカバーかぶせて踏みやすくしようかと思う。
あと音なんだけど、
結構密封したからむき出しの時より高音が出てないんだよね。
これはスピーカーを止めてるネジの間に何か入れて、
少し隙間開ければ解決すると思う。
で、問題はやっぱり低音で、さすがにこのサイズじゃ何してもあんまり変わらないかもしれないけど、
ウーハーっぽく穴を開けるとか中や底面に鉄板貼り付けるくらいかなぁ。
もしくはトーン部分に入れたコンデンサーを470μFより大きくしてみようかな。
もうひとつの問題はノイズなんだけど、
これはそもそもの出力が低いのもあるよね。
ボリュームいっぱいに回してもテレビ見るよりもちょっと音でかいくらいだから、
もう少し出力上がるようにした方がいいかもしれない。
実は試しに手持ちのトランジスタでテストしてみて、
ちょっと音大きくなったのは確認してるんだよね。
ただそれも部品取りしたやつで、詳細が不明だから結局やめたんだよね。
で、結局LM386Nのページの最後にも書いたけどBTL接続したわけ。
ボリューム最大でのノイズ(ブーンとかサー)は結構あるんだけど、
それは安いギターアンプでも普通にある程度のノイズだし、
ちょっと音出し程度の音量ならノイズも気にならなくなったね。
今回はエフェクターとしても使えて、アンプとしても使える事を優先して小さい物を作ったけど、
まともなギターアンプとして作るつもりなら、
・ オペアンプはLM386NじゃなくてNJM386BD(音が少し大きい)
・ スピーカーサイズは20cm以上(低音が出る)
・ 箱もしっかりした木材で20cm角以上
・ 電子部品は評判のいい固体コンデンサーを揃える
という感じかな。
スピーカーと箱はオーディオ用のスピーカーをそのまま使うといいかもね。
俺も余ってるやつあるから次回はそれで作ってみようかなぁ。
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